場合の数  第1次  (2/2)

登り方が、1,2,3段ずつの場合(本時)

1・2段ずつの登りの考えを使って、1・2・3段ずつになったらを考え、求めることができる

プログラミングのコードを読み、1・2・3段ずつのコードを考えることができる

評価基準 学習活動と内容
十分 1段ずつ、2段ずつ、3段ずつの登り方について、1段ずつ、2段ずつの登り方を描画するプログラムのどこを修正すればいいのか、修正箇所と修正内容を示すことができる
概ね 1段ずつ、2段ずつの登り方のきまりの理由を説明でき、そのきまりをもとに、1段ずつ、2段ずつ、3段ずつの登り方についても、きまりを見つけることができる
要努力 1段ずつ、2段ずつの登り方のきまりを、式で示すことができる
1.課題の把握をする 10分
前時の復習と本時の課題「1段ずつ、2段ずつ、3段ずつのぼることができるとき、階段の登り方は何通りありますか、をの内容を理解しているか」の提示
・実際に何通りなのかを求めさせる(前時の図を使って考えさせる)
・きまりがわかったら、板書する
評価 / 指導・支援
  • 前時に考察した、1段ずつ、2段ずつの登り方について、理解し、なぜそのきまりが成り立つのか説明できるかか。
  • 本時の課題:1段ずつ、2段ずつ、3段ずつのぼることができるとき、階段の登り方は何通りありますか、をの内容を理解しているか
板書内容
児童
T:前回は1.2段ずつののぼり方で考えたけど、今日は発展させるよ。
C:3段ずつもはいるのかな?
C:100段だったら、とか?
T:1段だったら、2段だったら…
C:3段は前回より1通り増えている。
C:3段ずつが加わったからだね
T:4段だったら何通りになりますか。 
C:前回と同じで2段と3段をたすんじゃない。
C:3段ずつが入ったから違うんじゃない。
T:求めてみましょう。
C:7通りになった。
C:6通りじゃなかったね
C:もしかしたら…。
2.課題を発展させる 10分
1,2,3段ずつの登り方で、階段5段の登り方は何通りか?を考える
評価 / 指導・支援
  • 図や表を使って、5段を登るときの登り方を求めることができる
  • 前学習したきまりをもとに、予想をたてるように促す
板書内容
児童
T:5段だったら何通りですか。
C:13通りだとおもう。だってね…
C:やっぱりそうだ。
3. プログラミングのコードを読む 15分
1段ずつと、1・2段ずつのプログラムを見て、変わっているところ、そうでないところを確認し、1・2・3段ずつの登り方を求めるには、変わっているコードがどのように変化するのかを考えさせる。
評価 / 指導・支援
  • 図や表を使って、5段を登るときの登り方を求めることができる。
  • 1段ずつだけのときに比べて、1,2段ずつに増えたときに、何が変化したのか?と問いかける。
    じゃあ、1,2段ずつの登り方から、1,2,3段ずつの登り方になったら、どこが変化するのかな?と考えを深められるように促す。
  • 1段ずつと1・2段ずつの場合の数を求めるスクラッチ教材のプログラムコードが書かれた用紙を配付する
板書内容
児童
T:変わっているところと変わっていないところはどこですか。
C:N=1だったらはどちらにもある。
C:2段ずつだからN=2があるのかな。
4.プログラミングのコードを作る 10分
考えたことを、コンピュータに命令するコードに変換する
評価 / 指導・支援
  • コードの意味を確認しながら、1・2段ずつのプログラムのどこを修正したり加筆したりすればいいのか、書き込むことができる
  • 1段ずつのときと、1・2段ずつのときとで、変わっているところはどこかな?
    1・2段ずつのときと、1・2・3段ずつのときとでは、その部分を増やせばいいのではないかな?
板書内容
児童
T:では、実際に1・2・3段ずつのぼるのぼり方を予想して作ってみましょう。

1・2段ずつの登り方のきまりを使って、1・2・3段ずつの登り方のきまりを予想し、プログラムを修正する

1・2段ずつの登り方が、前(n-1)の段の登り方+その前(n-2)の段の登り方で求められるのなら、1・2・3段ずつの登り方は、前(n-1)の段の登り方+その前(n-2)の段の登り方+その前の前(n-3)の段の登り方の求められるのではないか?と予想すること、そして、その考えをコンピュータに命令するには、1・2段ずつの登り方を表示するプログラムのどこを変えればいいのか、を考えさせることが、指導のポイントである。
ここでは、アルゴリズムの理解を促すのではなく、まず1段ずつの場合と1・2段ずつの場合の違いを見つけ、次に、1・2段ずつの場合のどこにどういう命令を追加すればいいのかを考えさせるようにした。

1・2段ずつの登り方のきまりを使って、1・2・3段ずつの登り方も求められるか?

例えば4段の階段を、1・2段ずつの登り方で登るときには、樹形図で考えれば(1,1,1,1),(2,1,1),(1,2,1),(1,1,2),(2,2)の5通りある。
別の解法としては、数列のきまりから、(前の段の登り方の数)と(その前の段の登り方の数)の和で求めることもできる。2段の登り方は2通り、3段の登り方は3通りなので、それらの和は5通りになる。このとき、どうしてこのきまりが成り立つのかを考えさせることが、本時の前半のポイントである。
「2段+3段=4段」になっていることを、数列のきまりだけでなく、どういう意味なのかを考えさせることが大切である。
4段の登り方の数は、「2段の登り方に2段ずつ(赤い矢印)を加え、3段の登り方に1段ずつ(紫の矢印)を加えればいい」と気づけるかどうか?ここに気づくと、5段の登り方も予想することができ、式と図を対応させて、式が成り立つ意味がわかるようになる。